溶射施工ロールのサビ発生問題
Before

こちらの事例は用途はある程度の熱をもった樹脂シート伸ばす工程に使用される樹脂シート製造用ロールの無電解ニッケルメッキの画像です。
鉄系素材を用いたロールは、表面の機能性を高める目的で「溶射」処理が施されることがよくあります。しかし、一般的な溶射皮膜には微小な隙間が存在するため、稼働環境によっては水分等が皮膜を通り抜けて内部の鉄系母材に到達してしまうという弱点がありました。 その結果、母材である鉄系ロール自体からサビが発生し、内側からの腐食によって表面の溶射皮膜が浮いたり剥がれたりする深刻な問題が発生していました。これにより、ロールの製品寿命が著しく短くなり、お客様は頻繁なメンテナンスや部品交換に悩まされていました。
After

当社では、この母材からのサビ発生問題を根本から防ぐため、溶射処理を行う前の「下地処理」として、鉄系ロールの表面全体に膜厚30μmの無電解ニッケルメッキを施工する独自の工程をご提案いたしました。 無電解ニッケルメッキは微小な穴が少なく、鉄の表面を均一で極めて耐食性の高い緻密な被膜で覆うことができます。この下地メッキによって鉄の母材を完全に保護した上で溶射を実施することで、外部からの水分の侵入を完全にシャットアウトしました。
結果としてサビの発生を見事に防ぎ、溶射皮膜の剥がれトラブルを解決したことで、ロール製品の寿命を大幅に向上させることに成功しました。具体的には従来品は3カ月ほどで目に見える錆が発生し始めますが、現在使用してから3年経過していますが問題はまだ発生していない状態です。